1.特別演奏会(10.09.20)

特別演奏会チラシ 特別演奏会リーフレットから


ずっと楽しみにしていました。
日本に残る少年合唱団のうち、まだ鑑賞したことのない2つの合唱団の1つ。(もう一つは新潟少年合唱団)

関東でも文化が薫る古都・鎌倉にあるというのも魅力の一つです。

という訳で、東京に前泊し、当日午前中は鎌倉を観光。初秋の3連休で混雑していましたが、美術館めぐりを堪能できました。

午後から大船へ移動。ここは同じ鎌倉市ですが、駅前はゴチャゴチャと落ち着きません。しかし駅前から鎌倉芸術館の方へ歩くと、一転して静かで芸術的?な街並みになってきました。ふと目に入った喫茶店で昼食です。ちょっと高かったけれど、トーストが抜群に美味しかった。

鎌倉芸術館 鎌倉芸術館の豪華なエントランス


さてコンサート会場は鎌倉芸術館。大変立派なホールです。地図でみると鎌倉女子大学の構内にあるように見えましたが、独立した建物だったので少し安心。女子大に入るなんて緊張するじゃありませんか。

当日券は2500円。ちょっと高いのですが、この会場を考えれば妥当なものだと思います。前列の座席は空いていましたので、最前列から2列目の中央付近に陣取りました。

期待を高めながら開演を待っておりましたが、嫌な予感。係りの方がオーケストラ用の楽譜台や椅子を舞台前面に並べ始めました。


やがて開演。1曲目は「男声合唱による三声のミサ」を弦楽4重奏と合唱団で。
しかし少年団員はおらず成人男性だけ。弦楽4重奏の4名の息遣いまで聞こえてくる熱演でしたが、「少年合唱はどうしたの?」という気分で、今一つ入り込めません。

次は「教会ソナタ」から4曲。ようやく少年団員が登場。でも同時にオーケストラのメンバーも増えたたため、その後ろにいる団員達の顔は殆ど見えません。しかしこの時点でも、そのうちオーケストラは退席して、少年達が前に出てきて歌ってくれるのだろう、なんて確信していました。

ところが4曲が終り、次の「テ・デウム」になっても、オーケストラは管楽器、打楽器まで増える一方、そしてソロの声楽家4名も中央に登場し、少年合唱団はバックコーラスのまま。やがて休憩。この休憩時間にオーケストラを片付けて、純粋な合唱になるんだ、と祈るような気持ち。

しかし祈りも虚しく、最後は「Missa in Angustiius」も、同じ編成のまま。フルオーケストラと4名のソロ、特にソプラノとアルトの女声がメインでした。

そのまま終了。最後のカーテンコール。指揮者の方は、4名のソロ歌手、コンサートマスター、楽団員には手をあげて労います。特に4名のソロ歌手は何度も舞台に出て拍手を浴びます。しかし!少年合唱団メンバーへは全くありません。これはないでしょう? バックコーラスとはいえ、彼らになんの「労い」もしないのでしょうか。


ここでようやく気がつきました。今日のコンサートは、このカーテンコールに出た方々の演奏会だったのです。だから当然なのでした。少年合唱団は共演でもなく、バックで出ただけだったのです。

鎌倉芸術館2 2006海外演奏旅行記
(ホールで販売)

チラシに騙されたと言っては言い過ぎでしょうか。今になって読み返せばグロリア室内オーケストラと4名の歌手のコンサートであることは明白。

今回はあくまで特別演奏会で、定期演奏会ではなかったので、まあ仕方がありません。今度は是非、定期演奏会に出かけたいと思います。

ホールでは合唱団のCDと、2006年にポルトガルとスペインに演奏旅行した旅行記を売っていましたので、旅行記の方を購入。写真が少ないのが残念ですが、合唱団の子供らしい様子がよく判って参考になりました。

ただ、グロリア少年合唱団は必ず室内オーケストラとセットになっているような感じなので、これは少し心配。他の少年合唱団のように、団員自身にスポットが当たるコンサートが観たいですね。


少年合唱団を楽しみに鎌倉まで来たのに、ソロ歌唱は女声がメイン。オーケストラの楽団員も8割は女性。これはこれで悪くありませんが、何か引っかかるものがありました。

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